2月20日に発売されたNVIDIAの最新GPU「RTX5070Ti」
この記事ではそんな「RTX5070Ti」のゲーム性能と、おすすめゲーミングPCを紹介していきます。

1世代前のハイエンドGPU「RTX4080」など、
他のGPUとの性能差についても見ていきます。
RTX5070Ti搭載ゲーミングPCの購入を考えている人の参考になれば嬉しいです!


RTX5070Tiの特徴やスペック
RTX5070Tiのスペックをまとめた表がこちらです。
RTX4080 | RTX5070Ti | RTX4070Ti S | RTX4070Ti | |
---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Blackwell | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 9,728 | 8,960 | 8,448 | 7,680 |
RTコア | 第3世代 76基 | 第4世代 70基 | 第3世代 66基 | 第3世代 60基 |
Tensorコア | 第4世代 304基 | 第5世代 280基 | 第4世代 264基 | 第4世代 240基 |
L2キャッシュ | 64MB | 48MB | 48MB | 48MB |
ベースクロック | 2.21GHz | 2.3GHz | 2.34GHz | 2.31GHz |
ブーストクロック | 2.51GHz | 2.45GHz | 2.61GHz | 2.61GHz |
VRAM | GDDR6X 16GB | GDDR7 16GB | GDDR6X 16GB | GDDR6X 12GB |
メモリスピード | 22.4Gbps | 28Gbps | 21Gbps | 21Gbps |
メモリ帯域幅 | 716.8GB/s | 896GB/s | 672GB/s | 504GB/s |
メモリバス幅 | 256bit | 256bit | 256bit | 192bit |
TDP | 320W | 300W | 285W | 285W |
希望小売価格 | 1,199ドル | 749ドル | 799ドル | 799ドル |
単語の意味を簡単に解説
説明 | |
---|---|
アーキテクチャ | GPUの設計思想 |
CUDAコア | NVIDIA GPUに搭載されている並列計算ユニット CUDAコアが多いほど高負荷の計算を高速処理できる |
RTコア | レイトレーシング処理に特化したユニット |
Tensorコア | AI計算に特化した演算ユニット |
L2キャッシュ | 頻繁にアクセスするデータを一時的に保存し 処理速度を向上させるメモリ |
ベースクロック | GPU動作の基本的な周波数 |
ブーストクロック | 高負荷時の最大周波数 |
VRAM | GPUがデータを一時保存しておくためのメモリ 大きいほど高負荷なゲームでもスムーズに処理できる |
メモリスピード | GPUメモリの動作速度 |
メモリ帯域幅 | 単位時間あたりに転送できるデータ量 |
メモリバス幅 | 一度に転送できるデータ量 |
TDP | 設計上の最大電力 |
RTX5070Tiは全体的に、RTX4070Tiから順当な進化を遂げています。
RTX5070Tiは16GB(RTX4070Tiは12GB)のVRAMを搭載。4Kゲーミングや生成AIなどの用途で大きなメリットとして働きます。
またメモリ帯域幅は特に伸びが大きく、RTX4070TiだけでなくRTX4080をも超える896GB/sとなっています。多量のデータを高速送信できるため、高解像度でより快適にゲームを遊べるようになるでしょう。
RTX5000シリーズは今までと何が違う?
RTX5000シリーズの進化点、及びそのタイミングで追加された新機能がこちらです。
- DLSS4によるマルチフレーム生成に対応
- DLSSオーバーライド機能
- NVIDIA Reflex2
DLSS4によるマルチフレーム生成に対応
DLSSの最新バージョン「DLSS4」にはマルチフレーム生成という新しい技術が導入されています。
AIによって低解像度の映像を高解像度化(アップスケール)する技術のこと。
ネイティブ4Kに比べてゲーム負荷が軽いため、高フレームレートと高解像度の両立が可能になります。
DLSS1.0 ⇒ DLSS2.0 ⇒ DLSS3.0 ⇒ DLSS3.5と進化してきており、DLSS3.0からは「フレーム生成」に対応。
AIが2つのフレームの中間にフレームを生成することで、更なるフレームレート向上が狙えるようになりました。
DLSS3が対応しているフレーム生成と、DLSS4で導入されたマルチフレーム生成が違いはこちら。

DLSS3で生成されるフレームを1枚のみでしたがDLSS4では3枚ものフレームを生成するため、その分より高フレームレートでプレイすることが可能となりました。
DLSSオーバーライド機能
「NVIDIA App」という専用ソフトからゲーム側に介入し、古い世代のDLSSにしか対応していないゲームでも「DLSS4」が利用できるようになりました。
この機能を「DLSSオーバーライド」といい、ゲーム側が対応していないとDLSSが使えないという今までの状況が大きく変わりました。
RTX5000 シリーズ | RTX4000 シリーズ | RTX3000 シリーズ | RTX2000 シリーズ | |
---|---|---|---|---|
マルチフレーム生成 | ||||
フレーム生成 | ||||
レイトレーシング | ||||
アップスケーリング | ||||
DLAA |
フレーム生成自体はRTX4000シリーズ以降のGPUしか対応していませんが、それでもパフォーマンスが向上するのは魅力的です。
NVIDIA Reflex2でより低遅延に
CPUとGPUの処理時間に差が出てしまうことで、コントローラーやマウスによる入力と描画される映像に遅延が生まれてしまうことがあります。
そこでNVIDIA Reflexでは、CPUとGPU間の通信を効率化することでレンダリングにおける遅延を最小限に押さえます。
公式映像の中では64msから16msと、ゲームプレイにおける遅延を75%も軽減しています。

入力に対しての遅延が少ないため、
よりスムーズなゲーム体験が可能になります。
RTX5070Tiのゲーム性能【RTX4070TiやRTX4080と比較】
RTX5070Tiのゲーム性能をRTX4070TiやRTX4080と比較していきます。
ウィッチャー3
ウィッチャー3はオープンワールドゲームですが、求められるPC性能は低めです。

RTX5070TiはフルHDで342FPS、WQHDで272FPS、4K最高設定でも163FPSほどを維持できています。
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約13%、WQHDで約20%、4Kで約30%です。
前世代のGPUに比べて明確に高いフレームレートを出せており、4Kでも問題なくプレイできます。
エルデンリング
エルデンリングは推奨スペックが中程度のゲームです。

RTX5070TiはフルHDで190FPS、4K最高設定でも平均112FPSを出せています。
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約1.6%、WQHDで約25%、4Kで約36%です。
フルHDではRTX4070Tiと大差ありませんが、高画質環境では平均フレームレートに大きな差が出ています。
VRAMをはじめとしたメモリまわりの強化が大きく影響を与えていることが良く分かります。
カウンターストライク2(CS2)
カウンターストライク2は要求スペックの低めのFPSゲームです。

RTX5070Tiでの平均フレームレートはフルHDで501FPS、WQHDで363FPS、4Kで193FPSです。
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約17%、WQHDで約29%、4Kで約40%です。
CS2でも高解像度環境でのフレームレートの伸びが大きいです。
Cyberpunk2077
サイバーパンク2077は要求スペックが高いことで有名なゲームです。

RTX5070Tiでの平均フレームレートはフルHDで188FPS、WQHDで124FPS、4Kで61FPSです。
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約18%、WQHDで約24%、4Kで約36%です。
RTX4070Tiでは4Kで45FPSまでフレームレートが落ちていましたが、RTX5070Tiはギリギリ60FPSを維持できています。
RTX5070Tiなら4K最高設定でも快適にサイバーパンク2077を遊べるでしょう。
Starfield
ベセスダの最新作Starfieldもかなり重たいゲームです。

RTX5070Tiでの平均フレームレートはフルHDで125FPS、WQHDで101FPS、4Kで67FPSです。
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約12%、WQHDで約15%、4Kで約12%です。
Starfieldでは他のゲームほど劇的なフレームレート向上は見られませんでした。
計10タイトルの平均フレームレート
更に5タイトルを含めた、合計10タイトルの平均フレームレートがこちらです。

フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RTX5080 | 235 | 185 | 110 |
RTX4080S | 221 | 168 | 95 |
RTX4080 | 216 | 165 | 93 |
RTX5070Ti | 213 | 164 | 95 |
RTX4070Ti S | 193 | 143 | 79 |
RTX4070Ti | 186 | 134 | 72 |
RTX4070Ti比の性能の伸びはフルHDで約15%、WQHDで約22%、4Kで約32%です。
RTX5070Tiはメモリ周りが特に強化されており、RTX4070Tiに比べてより多量のデータをより高速にやりとりすることができます。
そのことが4Kでの平均フレームレートの伸びに大きく現れています。

RTX5070Tiは特に高解像度でゲームを遊びたい人におすすめなGPUだと言えるでしょう。
RTX5070TiはRTX4080を超えた?
RTX5070TiはRTX4080にかなり近い性能を持っているものの、超えてはいません。
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RTX4080S | 221 | 168 | 95 |
RTX4080 | 216 | 165 | 93 |
RTX5070Ti | 213 | 164 | 95 |
RTX4070Ti | 186 | 134 | 72 |
フルHD~4Kまでの各解像度で、RTX5070TiとRTX4080に平均フレームレートの差はありません。
RTX4070Tiからは順当な進化を遂げていますが、グレードを飛び越えるような劇的な進化というわけではない点には注意が必要です。
RTX5070Tiに買い替えるメリットはある?
前世代のGPUから買い替えるメリットがあるのかを解説していきます。
RTX2000シリーズから買い替え
RTX2000シリーズはもう発売から6年以上経ったGPUです。
当時はハイエンドGPUだった最上位モデルRTX2080Tiも、今ではRTX4060TiなどのミドルスペックGPU相当の性能しかありません。
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RTX5070Ti | 213 | 164 | 95 |
RTX2080Ti | 114 | 83 | 47 |
RTX4060Ti | 112 | 77 | 41 |
RTX2060SuperやRTX2070は更に性能が低いので、これらのGPUから買い替えるメリットは大きいでしょう。
RTX3000シリーズから買い替え
RTX3000シリーズは、RTX2000シリーズから大きく性能が向上したGPUです。
例えばRTX3070は1つ前の世代のハイエンドGPU「RTX2080Ti」と同程度の性能を持っています。
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RTX3070 | 118 | 84 | 46 |
RTX2080Ti | 114 | 83 | 47 |
その他のGPUも十分な性能を持っているため、現状不満がないのであれば買い替えるほどではないと思います。
RTX4000シリーズから買い替え
RTX4000シリーズはRTX3000シリーズから順当な性能アップと、省電力化を果たしたGPUです。
非常に優れた世代のGPUなので、RTX5000シリーズへ買い替えるメリットはほとんどありません。
RTX5070Ti搭載のおすすめゲーミングPCを紹介!

それではRTX5070Tiを搭載したおすすめゲーミングPCを紹介していきます!
- 保証やサポートが信頼できる
- 長い間、快適にゲームを遊べる
- 同価格帯の中でも特にコスパが高い

こういった製品を価格帯ごとに紹介しています!

また、高額なゲーミングPCを購入する際は
分割払いも検討してみましょう。
ドスパラやマウスコンピューターであれば金利や手数料がかからず、一括払いと同じ金額で購入することができます。
当ブログでは分割払い時の、月ごとの支払金額も記載しているので参考にしてみてください。

STORM EK-265F57Ti
ドスパラ GALLERIA XA7R-R57T
STORM GK-98X3D57Ti
ドスパラ GALLERIA XA7R-R57T
マウスコンピューター G-TUNE FG-A7G7T
マウスコンピューター G-TUNE FG-A7G7T
ドスパラ GALLERIA ZA9C-R57T
まとめ
この記事ではNVIDIAの最新GPU「RTX5070Ti」のゲーム性能や、おすすめゲーミングPCを紹介してきました!

計10タイトルでの平均フレームレートがこちら
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
RTX5080 | 235 | 185 | 110 |
RTX4080S | 221 | 168 | 95 |
RTX4080 | 216 | 165 | 93 |
RTX5070Ti | 213 | 164 | 95 |
RTX4070Ti S | 193 | 143 | 79 |
RTX4070Ti | 186 | 134 | 72 |
RTX5070Tiの性能は、前モデルのRTX4070Tiから順当に性能アップしていました。
5080や5090に比べると比較的価格も安いため、「4Kでゲームをしたいけど、50万円を超えるようなPCは買えない」という人におすすめです。
ぜひこの記事を参考に、自分にあったゲーミングPCを選んでみてください!
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